POLARIS 2018年度公開連続講座

「市民社会は最新の科学技術に追いついているのか」

第3回「AI(人工知能)は市民社会の敵か味方か?」

[日時]2018年10月26日(金)17:10-18:50

[会場]明治大学和泉キャンパス図書館ホール

​[申込]申込不要、学生、一般参加可能(定員120名)

[主催]明治大学POLARIS(市民社会と科学技術政策研究所)

[助成]公益財団法人セコム科学技術振興財団 ​

                         学術集会および科学技術振興事業助成

[タイトル]

​「AI(人工知能)は市民社会の敵か味方か?」

[テーマ]

​AI(人工知能)

​[概要]
第3回のテーマはいよいよAI(人工知能)です。皆さんは、AI、ディープラーニング、機械学習などの違いはわかりますか?また、「AI搭載」を売りにする生活家電の宣伝を目にしたことがありますか?その一方で、AI 利用が雇用に及ぼす悪影響をあおる大人の存在や、国連で「AI ロボット兵器」を議論していることを知っていますか︖言葉は聞くものの、私たちは、AIに対して一体何を理解しているのでしょうか。また若者はこれからどうすればよいのでしょうか。今回、この分野において日本を代表する企業から講師を招きます。普段は知ることのない開発や現状を聞き、一緒に自由に語り合いましょう。
 

[講 演]

長谷川 真樹

HPCシステムズ株式会社 取締役
HPC事業部 事業部長

[ナビゲーター/問題提起]

勝田忠広

明治大学法学部教授、POLARIS代表、博士(工学)

&POLARISメンバー

[運営協力]

勝田ゼミ・サポートチーム

[講演者プロフィール] [開催報告・配布資料]

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​2018年度公開連続講座 第3回講演者プロフィール

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長谷川 真樹(はせがわ まき)​

HPCシステムズ株式会社 取締役

HPC事業部 事業部長

科学技術計算向け高性能計算機の開発・製造・販売事業
主に大学・官公庁の研究開発機関が行う科学技術計算に対応した高性能計算機の開発・製造・販売を手掛け、研究内容によって使用される計算手法、計算能力等に応じて最適なシステムを提案及びインテグレーションを実施する。主な製品はクラスタ型コンピューター、パーソナルクラスタシステム。

勝田 忠広(かつた ただひろ)​

明治大学法学部教授、明治大学POLARIS代表、博士(工学)

専門は原子力工学、原子力政策。現在の研究テーマは使用済核燃料管理、プルトニウム処分問題。

97年広島大学大学院卒業(工学博士)、2009年より現職。原子力規制委員会の原子炉安全専門審査会委員、核燃料安全専門審査会委員、発電用軽水型原子炉の新規制基準に関する検討チームメンバー、核燃料施設等の新規制基準に関する検討チームメンバー等を務める。

 

明治大学POLARIS 2018年度公開連続講座「市民社会は最新の科学技術に追いついているのか」

第3回「AI(人工知能)は市民社会の敵か味方か?」開催概要

1.講演

「AI(人工知能)の現状と展望」※配布資料は会場配布限定

 

長谷川 真樹(はせがわ まき)​​

HPCシステムズ株式会社 取締役、HPC事業部 事業部長

AI(人工知能)の概要、機械学習(マシンラーニング)、深層学習(ディープラーニング)、発展の経緯、導入事例、仕組み等、技術的な説明に加え、HPCシステムズ株式会社の取り組み、市場における現状や今後の展望について解説した。​また当日はディープラーニングPCを設置して動体認識のデモンストレーションも行い、参加者が講演を聞きながら実際に技術を体験する貴重な機会になった。

ディープラーニングPC「動体認識デモンストレーション」

佐々木 伸(ささき しん)​​

HPCシステムズ株式会社 HPC事業部 営業グループ

マーケティングチーム プロジェクトマネージャー

ディープラーニングPCに接続されたカメラで会場全体を映しながら学習させた物体、学習させてない物体、それぞれの認識、処理の違いや認識に至る実際の動作を披露した。開催中は常時起動していた為、会場の外をガラス越しに通る人々も随時認識していた。

[講演、デモンストレーション協力]

田川賢治HPCシステムズ株式会社 HPC事業部 技術グループ マネージャー)

田畑雅敏HPCシステムズ株式会社  HPC事業部 DLビジネスデベロップメント DLシステムエンジニア)

2.対話ーAIと社会ついてー

(1)問題提起「AI利用の課題」※配布資料PDF

勝田 忠広 

明治大学法学部教授、明治大学POLARIS代表、博士(工学)

AI(人工知能)を人間が認知した経緯や国内外の実例を挙げ、経済、軍事、市民生活に至るまで「AI技術」の現在、今後の課題について問題提起すると共に、AIと人間の関係性について、参加者(特に若者)に問いかけた。

またPOLARIS客員研究員より、AI技術の軍事利用の観点から、国連でのLAWS(自律型致死兵器システム)の会合の経過、解説から、この話題を伝える側(メディア、活動団体、有識者)の問題点について報告があり、AI技術においては軍民の隔たりは皆無であり、同時に議論していく事の重要性を訴えた。※配布資料PDF

(2)対話 

リアルタイムアンケートを元に参加者全員で議論

講演、問題提起の後に来場者を対象にスマートフォン、携帯電話を使って投票形式でアンケートを行い、結果を元に全員で議論を行った。

[リアルタイムアンケート]

Q1:AIで社会は大きく変化すると思うか?

​1.はい  2.いいえ  3.わからない

[結果]

回答者の8割が「1.はい」、残りの2割を「2.いいえ」、「3.わからない」で割れた。 

    

Q2:AIよりも勝てそうな強みがあると思うか?(例えば創造力や社会的知性等)

1.はい  2.いいえ  3.わからない

[結果]

7割が「1.はい」、2割が「3.わからない」1割が「2.いいえ」と回答。

[議論]

リアルタイムアンケートの結果を元に学生、一般参加者から意見を募り、講演者を含めた会場全体で「AI(人工知能)」について議論を行い、AIについては新聞、テレビ、インターネットを中心に情報や言葉、憶測や想像に過ぎないイメージが先行しがちであるが、講演やデモンストレーションを通して僅かな時間でも実際に学んで触れた事により、現実的で地に足のついた意見が多いように感じた。講演者の実務者としての言葉にはAI技術そのものではなく、それらを扱うであろう若者への期待や可能性が込められていたのが印象的だった。

[まとめ」

AI(人工知能)については、一般的に言葉や情報から一方的に与えられたイメージだけが先行しがちな現状があり、倫理観や法整備以前に技術そのものに対する理解が必要だと思う。今回の参加者はある程度の体験し理解が進んだと思うが、どのような技術であれ、可能な限り直接触れて思案する事が扱う人間の側のある種の義務である、と再確認させられると共に、AIという技術を扱う側=人間個人としての創造性や人間性が試されているように思えた。

ーAI技術、コントロールする側か?される側か?ーこれぐらいの事は頭の何処かに置いておいても良いかも知れない。

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